盲導犬について学びましょう…その3まで振り返って

皆さんこんにちは。SWSソプラノのHです。

少しずつ春の気配を感じる今日この頃、3月5日の盲導犬コンサートの練習も追い込みに入って来ました。

そんな中、練習の合間の15分ほどの休憩を利用して、ユーザーの私が団員の皆さんに、盲導犬や視覚障がい者への接し方・日常生活についてなどを話す、3回の談話の時間をいただきました。
普段の練習の時は、なかなか団員の皆さんとゆっくりお話し出来る機会がないので、今回の談話は私にとって大変貴重な時間でした。
盲導犬や視覚障がい者については、まだまだ知られていないことや誤解も多いので、伝えたい思いがいっぱいありすぎて、毎回限られた時間に話をどうまとめるかで苦労しました。
うまくまとまらずに終わってしまって消化不良の時もありましたが、そんな私をいつも上手にサポートしてくれていたテナーのHさんや団長に支えられて無事に終えることが出来ました。

【写真:2月18日の練習での3回目の談話の様子】

このような形で皆さんの前でお話するようになって以降、見えない私にわかるように、名前を言って声をかけてくれる団員の人が増えたり、
「前から気になっていたんですけど、この機械はなんですか?」と私が合唱の練習で使っている『ブレイルメモ』と言う点字の読み書きが出来る機器のことを尋ねられたり、以前に増して声をかけてくれる人が多くなりました。
また、パートナーの盲導犬も、一団員のように可愛がっていただき、皆さんが気軽に話しかけやすい雰囲気づくりが少しずつ出来て来たなぁと感じています。

盲導犬と言うと、やはりどうしても犬だけに目が向きがちになってしまいますが、ユーザーである視覚障がい者についても話すことが出来て、見えないってどう言うことなのかを知っていただける良いきっかけになったのではないかと思っています。
コロナでの制限も重なって、この盲導犬コンサートのための練習時間はこれまで以上に限られた厳しいものでしたが、そんな状況下でも、皆さん、視覚障がい者や盲導犬のことについて、興味・関心を持って熱心に聞いてくださって、本当に嬉しかったです。

今回、演奏会の中で、「ドラえもん」の曲集を歌うのですが、視覚障がい者が使う音声パソコンやスマホは、ドラえもんの秘密道具のように、私達の生活を一変させてくれました。
そして、盲導犬とユーザーの関係は、ドラえもんとのび太にちょっと似ています。いつも傍に寄り添い、ユーザーの自立や社会参加を助けてくれる盲導犬。
一人で快適に歩いて、行きたい時に行きたい所へ行ける、そんな小さな夢を適えてくれるのは、盲導犬の存在があればこそのことなのです。

2016年の盲導犬コンサートの時、私は客席で団員の皆さんの歌声に耳を傾けていました。あれから7年の月日が流れ、SWSの一団員として盲導犬コンサートのステージに立てること、感慨深い気持ちでいっぱいです。
3月5日、サンスクエア堺ホールでお会い出来るのを楽しみにしています。